夫の不倫により自死した妹のために、自死遺族として損害賠償を請求する民事訴訟を行います

  1. 慰謝料請求裁判
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26歳の妹は夫の不倫発覚後に命を絶ちました。

はじめまして。妹を自殺で亡くした遺族のRと申します。

このたび私達遺族は、悪質かつ重大な不倫で妻の自殺の直接的原因を作ったS氏(妹の夫)に対し7073万9191円の損害賠償を請求する民事訴訟を行います。争点は不倫と自殺の因果関係となります。

年間2万人以上が自殺するこの国で、不思議なことに私はこれまで1度も自死遺族の方に出会ったことがありませんでした。自死遺族となった今、その複雑な気持ちはよく分かります。隠しておきたい気持ち、自責による罪悪感、怒り、悲しみ…。誰にも何も語りたくはないのです。妹のことを思い、供養し、妹とともに、ひっそり生きていきたいのが本音です。

それでも今回こうして声を上げたのは、もう二度と妹のような被害者を出さないため。同じように苦しんでいる人達へ向けて一人じゃないと伝えるため。そして何より、人生を生きるのが辛くなるほどの気持ちに追い込むことに対して、法的な責任を問いたいためです。不貞行為の慰謝料だけ支払えば全て清算できる、本当にそれでいいのでしょうか。再び同じような事件が起きないようにすることは出来ないのでしょうか。

これまで、不倫と自殺の因果関係が認められた判例は皆無です。いじめ自殺でさえ、相当因果関係が認められることは稀です。そのような環境下で、今までに一体何人もの人達が、パートナーの裏切りにより生きるのが辛いほど心に傷を負ったことでしょう。そして、妹と同じように命を絶ったでしょう。今回の裁判が、人を自殺へ追い込むことに対する因果関係という闇へ、司法の光を当てる裁判になって欲しいと願います。

妹は2014年に職場の同期としてS氏と知り合い付き合い始めました。結婚を前提に両親への挨拶を経て同棲、2016年に入籍。その後、多忙の夫をサポートするために、妹は夜勤のない職場へ転職し、共働きにも関わらず家事を一手に担い、夫を愛し支えてきました。

それにも関わらず妹の夫は、妹と一緒だった4年間ずっと妹を裏切り続けていたのです。妹の夫には10名前後の女性がおり、妹と付き合い始めて数か月後から、プロポーズ直後、結婚式の前後、結婚後から発覚までずっと、数えきれない程の女性達との性行為が行われていました。妹が夜勤や友人との食事会で家を空けるたびに行われた不貞行為。妹の不在時には2人が暮らしていた自宅でも性行為が行われていました。不倫相手は、元カノ、大学時代の友人、サークルの後輩、クラブで知り合った女性、ナンパした女性、未婚男女の出会いを目的とした相席ラウンジで出会った女性…。2人の結婚式に出席した職場の同僚や後輩等とともに、みだらな飲み会や不貞行為を行っていました。

不倫相手をあらゆる手段で探し出し、何人ものセフレをキープし続けるという一連の行動は、私たち一般人から見れば異常です。愛して結婚した夫がそのような人物だと知った妹のショックは計り知れません。

結婚して2年、幸せなはずのこの時期に信じられない裏切り行為でした。不倫発覚後、妹は言いました。「もう3日が経つけど、何の連絡も謝罪もない。私がたとえ会わなくても、会いに来るとか、手紙をポストに入れるとか、何の行動もなく、誠意が全く感じられない。」 また、こうも言いました。「今の職業をやめなければ直らない。周りがみんな同じような仲間だから。結婚式に来た男性の同僚や後輩も不貞行為の事実を知っていたし、一緒に遊んでいたのだから。」

あまりに誠意がないと私達家族から妹の夫の母親へ連絡したところ、連絡が来るようになりました。そうして、妹が自殺する前日、妹は元夫と会うことになりました。妹は夫からこう言われたそうです。『今の職業は続ける。●●(妹の名前)が見ていても、見ていなくても、きちんとした生活をする。』と。妹が『離婚してください』と言うと、夫は『離婚はしたくない。』と3回も繰り返した、と話しました。

その翌日、結婚して2年目の2018年5月27日、妹は26歳で命を絶ちました。夫の不倫が発覚して9日後のことです。遺書の中には「●●(S氏の名前)の行為を何一つとして、許すことは出来ません。出会った頃から裏切られ続けて、結婚までしてしまった私の後悔、無念、屈辱。もう何も信じたくありません。」と書かれていました。妹の夫の行為は悪質かつ重大であり、妹の自殺につながる直接的要因になったことは明白です。

妹の遺影はウェディングドレス姿でした。葬儀最後の喪主挨拶で、妹の夫は型通りの文言を、カンペを見ながら読み上げました。旅立つ妹の目の前で、自分がしたことで妹を自殺に追い込んだことも、妹への謝罪も、妹に対する思いも、何もありませんでした。その瞬間、私はあまりのショックにその場で倒れました。葬儀後、父が妹の夫にその理由を問うと「認識が‥初めてのことで」と言ったのです。

妹の夫がしたことは遺族から見れば殺人です。妹は夫を愛していたからこそ、生涯一緒にいたいと思い結婚しました。それをこのような形で裏切られて、平気な人間などいません。新婚のこの時期に、愛した夫の人間性を疑うような裏切り行為を、妹がどうしたら許せると言うのでしょうか。夫の行為に絶望して死を選んだことは妹の遺書に書かれていた通りです。

日本の法律では、人を自殺に追い込むことに対して、刑罰が存在しません。人の心を引き裂いたのがナイフでなければ罪に問われない、それで本当によいのでしょうか。悪質かつ重大な自らの行為で、自殺の直接的原因を作った者は賠償責任を負う。その前提があって初めて、人の命を危険にさらすような行為を防ぐ対策を取ることができるのではと思います。

妹が残した遺書の最後には、家族一人一人へ宛てたメッセージがありました。

「お姉ちゃん。いつも夫婦のこと相談にのってくれてありがとう。お姉ちゃんは誰よりも妹思いで、いつも心配してくれて、守ってくれて、誰よりも頼もしい存在でした。自分の人生を堂々と歩む姿はいつ見ても素敵です。幸せになってね。愛しています。」

妹を守れなかった後悔、悲しみ、怒りはずっと胸に抱えています。それでも、妹が最後に残してくれた言葉に支えられ、生きているような気がします。

【訴訟について】

東京地方裁判所平成31年(ワ)第2745号損害賠償請求事件

【第1回期日】

2019年(平成31年)3月15日午前10時30分(520号法廷)

【次回 第10回期日(弁論準備)】

2020年(令和2年)2月10日午前11時30分(12階民事第49部)

※法廷での裁判ではなく別室で行われる弁論準備のため、一般の方は傍聴いただけません。

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